住居

暮し

・ もう動けないよね

終の棲家と言って ここに来た 夫のお気に入りだったのに 3年で終わり?

私は本当は 充分好きではなかった.. 

夏になると 草津に帰りたくなる でももう無理な事はわかっている

動いたらお金がかかるので どこにも行けない ここが終の棲家

私って やはり一カ所に安定しない ずっと居られないのかな

でも もう一人になっちゃったし 仕事は終わっちゃったし 収入はないし 財産もない

あとは死ぬまで食いつないでいけるのか だけが課題なのである

ここに来るときも 私は10Fがいいと思った 2LDKだったし70㎡

お互いのそれぞれの生活をしつつ 日当たりも問題なく 運が回って来たかとも思った

ところが! 夫はまず、高所恐怖症で絶対にダメ らしかった…

そんなことは言えないから とにかくその気が無いと 相手にしなかった

もったいない話だと思ったけれど もたもたしているうちに売れてしまって

物件は消えてしまった.. そんな時に 今の物件が上がり 1LDKで出ていたので

検索の対象ではなかったが 良く見ると 1LDKでも広いので ヒットした

早速見に来てみたが 北西向きで 日当たりはダメだし 冬は寒そう

・ 何故か夫は乗り気!

こんなところに来たら 病気になっちゃう~ と私は言った..

その時に10Fの物件と同じものが 4Fにも出た もちろん広いので価格は高い

でもリフォームしたいなら少し値引きもすると 不動産屋は言った

見に行こうと言っても 夫は行かなかった..私がひとりで行った 

行ってみるといい感じなので 誘ったが 断られた.. まったく気が無かった 

頑なに 今のこの物件がいいと 動かず 早く決断したいようだった

今となってみれば ひとりで維持するにはこれがギリギリ …ご縁というものなのか?

夫にはそれが解っていたのだろうか? そういう定めだったのだろうか?

寒いだの 日当たりが悪いだの 言っている場合ではない.. 限界

売れてしまう前に 結構急いだ.. それも正解で コロナ禍に突入する前だったので良かった

頑ななのでまぁ.. 仕方がない.. 賃貸の契約切れまでには時間もなかったし

そして決めて 手続きを進め リフォームの話も進め..

すると..急がないと 建築資材の動きがおかしいと..物品が入ってこないので

間に合わなくなってしまうから 早く決めろと 建築の友人に言われた

・ 決定

そしてトントンと決めて 急いでリフォームして 急いで入居となった

そしてコロナ禍が始まった… ギリギリセーフで その後のリフォームも

FF暖房機を入れたり 真空ガラスに交換したり ガステーブルを交換したりした

ガラスの交換時も時代は変わったのだから 網なしにしてほしいと言ったのに

これも頑なに聞いてくれなかった.. 今は網なしの方が強度も強いのに 聞き入れない

この網がなければ美しい景色だったのに と今でも毎日思っている

それにしても 勢いよく決めたのもご縁なのだろうし こういうことに決まっていたのか?と

不思議に思うことは沢山ある

愛着のない地域なのだけれど 夫の生活は整っていた 好きな卓球をやり シルバーでバイトをして

それなりの生活が出来ていたので 楽しかったのだろうし しばらく続いて行きたかった

それなのに ここに私だけを置いて 逝ってしまって 私は何なの?どうするの?

・ 迷う道もない

色々な手続きを終え 時間が過ぎて もうこれで どうすることも出来ない

動く余裕もないし 今度動く時は 生活に行き詰って 先行きが厳しく

ここを売って賃貸に出ていくとき 時の問題かもしれない

違うところに行こうと思っても もう無理.. ここなら車を手放しても ギリギリ生活は出来る

歳をとったら もうこれ以上 不便なところには行けない

私はここに居るしかないんだ…

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