先に逝ってしまった人

・ ずるいな

最近 新しい職場に行きはじめた私は 知らない人に

今までのいきさつを お話しする…

みんな 夫の逝き方は幸せだったね と言ってくれる

わからないけど 夫と私との間では 決めていたことと 希望していたことと

それなりにやって 最期の時までたどり着いたと 思うのですが…

夫は先に逝った人 私は残された人

先に逝った人は ずっと想われているから 幸せだよねぇ~

残された方は 大変なだけです

そのように決められているのだから 仕方がありませんが

私は何をするにも ずっと夫のことを想っているわけで…

一緒に行っていたところは せつなくなるから 行けないし…

いつもいつも どんな時でも こうだった、ああだったと 思うわけです

それって ずる過ぎじゃないですかぁ?

・ 少し落ち着いた今

あまり考える余裕が無かったところから 少し這い出してみると

忘れないように居たい自分… 時と共に忘れたくない

色々な人とお別れをしてきたけれど 時と共に落ち着いて和らいでいく…

大事なことなのだと思うけど どうやったら 忘れないで居られるか…

だけど毎日泣いているのも嫌ですし… 

でも不思議‥ いつも いつの時でも ずっと想っているんだから

想われている方は 幸せだよねぇ~   嫌だよって言うかな?

ほんとに死んじゃったんだ・・と思うと 何とも変でたまりません

そうですね‥‥ やはり 私の方が夫のことを好きでいたという事かな?

お行儀のいい人で 何の迷惑もかけずに 人生を閉じていった人

危なっかしいと思いながらも 一度も交通事故もなかったしね

借金をしたりすることもなかったしね まじめでしたね

そういう いい人だから 先に逝ってしまうんだろうなぁ~

でも ほんとは もっと生きていたかったんだよねぇ~ なんとしても…

この暮らしを 続けていたかったらしい… ごく普通の生活を…

それが出来なかったから 少し残念… いつかは終わるのだけれど

もうちょっと このままでいたかったのにね… 残念…

「死ぬって どういうことなんだろうか」と夫が言った…

「う~ん 寝ていて目が覚めなくなるだけだよ」って私が言った…

ほんとに 目が覚めなくなってしまった

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