・ 辰年
今年は生きていれば 年男で 72歳だよ~
2年前の誕生日が最後になってしまいました
ずっとその先は 歳をとらないんだねぇ~
いつも寝てばかりいて あちらに行ったら ずっと寝ていられるんだから..と
よく冗談を言っていましたけど 寝るのが好きな人だったから
ゆっくり休めて いいのだろうか??
好きな宇宙に行けたのか? お星さまになれたのか?
それは何もわかりません..戻ってきた人も居ないしね
人生は終わりを迎えてしまった訳です
ほんとにまさかの出来事で..だけど現実で
残された方は 何も面白いことはありません..
そっちに行きたいなぁ~ と思ったって 行ける日までは生きているわけで
この先困りごとがあっても あの人には届かないしね
それは私の試練になるという事です
何ということでしょうかね? 寂しいことです
そのうちにあの人の年に追いついてしまうんだから..困ります
あと3年…イヤだぁ..みんなの年を越えて あの人の年まで越えたくありません
・ アッという間の時間
歳をとると 時の経過が早いような気がしますが
過ぎてしまうと..ほんとに あの時は50だったからね
50でも今思うと若かったね.. 私は45でした
今その年代の人たちを見ると..若いよねぇ~
それから毎年 誕生日を迎えて..70歳まで来たのにね 次は無かった..
色々なことがあったけど 幸せでしたよね..
出会うはずのない私たちが出会って 一緒に生活して
知らない土地に行って 働いて苦楽も共にして..
嫌なことは忘れてしまうから 良い事だけはずっと覚えている
私の人生では 一番幸せな時間でした
ありがとう.. お別れしたくなかったけど..その時が来た
神がふたりを別つまで…そして ほんとにお見送りをしてしまった
だけど最高のお見送りだったよ 誰にも邪魔されず遠慮せず
二人だけでお別れできましたからね…
あの人のことは ほんとによく知っている… 心の奥底は解らないけど..
だって..気の利いたことを言う人じゃないし..
何をどう思っているのかも 言わないし..感覚は相当違うしね
その時々の問題はあったけど 離れずに ここまで来ていましたからね
よかった..という事にしましょうね
・ 最後は田舎で
私たちって田舎者だから 都会は窮屈で 田舎に来たかった
そしてその通りに 来たので..それはあの人も 田舎で良かったよと
何度も言っていましたから 間違いはありません
苦しかった会社時代のことや 嫌なことも 言わなかった人..
余計なことは何一つ 言わなかったもんねぇ~ 忍耐強いです
辛抱強いから 重病になっちゃったのかな?
私はコロナワクチンのせいだと思っていますけど まじめな人だからね..
いつも疑わしいことばかり言ってる私は 嫌だったと思いますよねぇ~
反対しても まじめに接種を受けていました
発病しても まったく自覚は無かったし おかしいことも無かった
だけど発覚してからは..急速に 進行していった
2年前の誕生日の時は まだ治療が始まっていないから
最後の普通のあの人の姿です
その後は治療と共に 身体が変化して ダメージを受けて
真っ黒な南国の人のようになって 湿疹が全身に出来て
あなたらしさがどんどんと失われていく.. ダンディーな人なのに
でも、治るという希望があるから 頑張っていたわけですが..
共に闘って 希望は全部聞いたし わがままも聞いたし..
よい形だったと思います..私はあの人の専属訪問看護師ですから
ゴタゴタがなければ 最高の人生だったのにね
・ 死ぬ気じゃなかった
もうダメだと思えば 色々準備もするのが 普通でしょうけど
まったく危機感は無かったらしく 癌と共に生きていくと思っていたのですから
何の準備も出来なかったね.. そんなこと こちらも言えないし
「あとは公証役場か」って言ったことがあったね..あれはいつだったか?
でも、身体の自由が効かないくらいだから..いつかな?
私は別にいいよと 断ってしまったのだけれど あの時ちゃんとしておけばよかった
死ぬ気のない人に そんな残酷なことは言えないから..
最大の失敗だったと 弁護士に言われました
私はこの20年を忘れてしまいたいとも思いました
でも、今は..まだ忘れていませんが
あの人のことばかりを考えていると 暗くて泣いてばかりいることになって
辛いことばかりになっちゃうから 考えたくない
考えてもどうしようもないことは 考えないことだといわれて その通りだと思う
そうやって なんとか過ぎている今です..
明日の誕生日.. どうやって お祝いしようかなぁ~ ね!
この時も治療の前です 元気そうなのに 胃癌は相当進行しています
でも普通にご飯を食べて 普通に生活していた
シルバーのお仕事も 卓球も 普通に行っていた
痛いとか苦しいとか 変だとか 何もなく…
鈍感だったのかなぁ?? 不思議でたまりません…